墨ベタのバックを美しくするクリアファイル 2011/04/04
墨ベタのバックを美しくするクリアファイル
本日のテーマは墨ベタバックを美しくするクリアファイルです。
昨日ネットを見ていたら、気になるクリアファイルがありました。
↓コチラ
http://bid.s96.xrea.com/item/151965129
です。
ヒューレットパッカード(HP)社の2011年冬モデルのキャンペーンノベルティ
キャラクターはAKB48さんでバック(背景)が墨(黒)ベタのB5クリアファイルなのですが、
この墨ベタバックはどういう仕様(設計)にしたのか、
作り手としては大変気になる一品です。
考えられる設計は、
1.墨100%+白+ニスで設計する。
2.墨100%+藍紅黄をそれぞれ40%(いわゆるリッチブラック)+白+ニスで設計する。
3.背景だけ別版で墨100%をもう1版つくり、墨を2色印刷として設計する。
なのですが、
1.でやったならば、バックの墨はちょっとスカスカな感じで仕上がっていると思います。
お客様のほうで「OK!」となれば悩むことはないのですが、
これじゃイヤだなあ・・・、
背景はもっと美しくてしっとりとした黒にしたいなあ…となりますと、2か3となります。
さて3.は、見当ズレも計算しW版のベタは小さくする関係で、
上のロゴや小さい文字のフチ、人物の輪郭のフチがあまりよろしくない感じにできそうなので
今回はやらないほうが良いですね。。
なので基本方針は、2.となります。
とは言うものの、3色を入れたリッチブラックは、見当ズレのリスクが大きいのと、
大量枚数の時は、
印刷をしているうちに色が青くなったり、赤くなったりするのので色調不安定のリスクがあります。
とくに今回はAKBさんのような芸能人のクリアファイルですので、
ここでもうひと工夫したほうがよさそうです。
で、オススメなやり方としては
本番での見当ズレと色のブレを回避し、しっとりとした墨を表現するために、
最初はあえて墨に一番近い色である藍を30%だけバックに入れて、校正を出します。
これでOKとなればそれで進め(やや青っぽいしっとりとした墨ベタになります)、
墨が青いね~と言われたら、紅を30%バックに加えて改めて校正を出すという感じで進めていくのがオススメです。
でも実際はどうやったのかしら?
大変気になる一品であります。
20110404PPFACTORY桜木